インフルエンザが例年より早く流行!?9月から感染拡大、厚労省が警戒呼びかけ

インフルエンザが例年より早く流行!?9月から感染拡大、厚労省が警戒呼びかけ2025年9月8日、愛知県常滑市において今シーズン初となるインフルエンザ様疾患による学級閉鎖が報告されました。これを皮切りに、全国各地でインフルエンザの流行が例年より早いペースで始まっています。新型コロナウイルスも再び感染が広がっている中、厚生労働省は2025年9月12日にインフルエンザに関する報道発表資料を更新し、感染拡大への警戒を呼びかけました。
通常、インフルエンザの流行は例年11月下旬~12月上旬に始まり、翌年1月~3月に増加するのが一般的ですが、今年は約2カ月早い流行開始となり、医療機関では発熱患者の増加が報告されています。

インフルエンザ流行の前倒し傾向が加速

ウイルス近年は流行開始が前倒しになる傾向があり、2025年も9月末〜10月初旬から増加が予測されています。国立感染症研究所の分析によると、この早期流行の背景には複数の要因が考えられています。

、新型コロナウイルスの感染症法での分類が5類になり、マスク着用が個人の判断となったことで感染対策への認識が低下していることや、近年のインフルエンザワクチン接種率の低下傾向、さらに海外との往来の増加による新たなウイルス株の流入などが挙げられています。また、コロナ禍で3年間大きな流行がなかったため、多くの人がインフルエンザに対する免疫を失っていることも影響していると分析している専門家もいます。

厚生労働省の最新のデータでは、インフルエンザ感染症の報告総数が昨年2024年の同じ時期に比べ約2.7倍に達しており、感染拡大のスピードが懸念されています。東京都では2025年9月1日以降、インフルエンザ様疾患による集団事例の報告が相次いでいる状況です。

参考文献
無印医師が解説する「2025年秋冬の感染症」 インフルエンザ・コロナ・その他の流行見通し | ひろつ内科クリニック
【インフルエンザ】今年(2024-2025)の特徴や感染予防の方法を解説|ファストドクター
インフルエンザの流行状況(東京都 2025-2026年シーズン) | 東京都感染症情報センター

【10/03追記】東京都と全国で流行シーズン入りを発表

東京都が流行シーズン入りを発表

東京都は10月2日、第39週(9月22日~9月28日)の定点医療機関からの患者報告数が1.96となり、流行開始の目安である1.0人を超えたことを受け、「インフルエンザの流行シーズンに入った」と正式に発表しました。
これは昨年よりも1か月以上早く、11月より早いシーズン入りは2年ぶりです。

全国的な流行シーズン入りを厚生労働省が発表

さらに、厚生労働省は10月3日、第39週の全国の定点当たり報告数が1.04となり、流行開始の目安である1.00を上回ったことから、全国的な流行シーズンに入ったと発表しました。
患者報告数は前週より957件多い4,030件となり、流行が急速に拡大しています。

参考文献
インフルエンザの流行シーズンに入りました 感染予防の徹底を|10月|都庁総合ホームページ
インフルエンザ、昨年より1カ月早く流行シーズン入り:日経メディカル
インフルエンザの発生状況をお知らせいたします | 厚生労働省

【10/03追記】2025年9月時点でのインフルエンザの症状と特徴

2025年10月時点の最新データによると、全国各地でインフルエンザの流行が確認されています。

京都市では、第36週(9月1日~9月7日)の定点当たり報告数が2.00となり流行期入りの目安を上回りましたが、第39週(9月22日~9月28日)には0.74に減少しています。

東京都の感染症情報センターでは、419か所(2025年10月現在)のインフルエンザ定点医療機関からの報告に基づき、2025年9月1日(第36週)以降のインフルエンザ様疾患による集団事例の監視を強化しています。

埼玉県では2025年10月1日、第39週(9月22日〜9月28日)の定点当たり報告数が1.43となり、流行開始の目安である1.00を超えたと発表しました。
これは令和7年4月以来5か月ぶりとなります。
保健所管内別では、朝霞保健所(3.56人)、東松山保健所(3.50人)、狭山保健所(3.15人)、南部保健所(3.00人)の順で報告数が多くなっています。
また、2025年9月からの新たなシーズンとして、年齢階級別のAH1pdm09、AH3、B型の検出状況の集計を開始しており、全国的な監視体制が整備されています。

愛知県では2025/2026年シーズンについて、現在は注意報・警報等は発令されていませんが、2025年9月1日から9月21日までのインフルエンザ様疾患による学級閉鎖などの措置状況を公表するなど、継続的な監視が行われています。

参考文献
京都市:インフルエンザ発生状況
インフルエンザの流行状況(東京都 2025-2026年シーズン) | 東京都感染症情報センター
インフルエンザ流行情報 – 埼玉県
インフルエンザの発生状況 – 愛知県

【10/10追記】2025年9月時点でのインフルエンザの症状と特徴

以下は、47都道府県における第36週から第39週までの定点当たり報告数の推移です。
ご自身のお住まいの地域のインフルエンザの流行状況について確認しておきましょう。
※流行開始の目安は「1.0」以上です

都道府県第36週
9/1-9/7
第37週
9/8-9/14
第38週
9/15-9/21
第39週
9/22-9/28
北海道0.460.380.190.67
青森県0.730.460.190.37
岩手県0.020.320.100.05
宮城県0.180.110.090.36
秋田県0.260.160.200.04
山形県0.050.24
福島県0.440.100.150.15
茨城県0.160.320.671.07
栃木県0.701.020.260.60
群馬県0.490.300.400.22
埼玉県0.490.750.961.43
千葉県0.670.991.151.30
東京都0.390.671.001.96
神奈川県0.390.660.711.24
新潟県0.270.090.270.20
富山県0.700.440.480.81
石川県0.170.260.400.70
福井県0.080.210.641.05
山梨県0.090.060.120.17
長野県1.472.090.640.81
岐阜県0.380.110.040.67
静岡県0.220.360.460.47
愛知県0.310.360.370.46
三重県0.391.261.331.31
滋賀県0.260.290.310.24
京都府1.311.541.231.39
大阪府0.360.751.051.21
兵庫県0.520.601.090.69
奈良県0.140.210.600.60
和歌山県0.000.110.27
鳥取県0.170.240.100.03
島根県0.150.200.35
岡山県0.260.240.360.16
広島県0.300.370.180.32
山口県0.520.220.220.21
徳島県0.060.090.120.06
香川県0.200.380.550.28
愛媛県0.270.390.371.00
高知県0.950.920.240.24
福岡県1.202.301.611.55
佐賀県0.080.380.420.38
長崎県0.611.041.061.51
熊本県0.741.291.491.31
大分県0.290.100.431.52
宮崎県0.290.070.540.61
鹿児島県2.163.003.071.68
沖縄県3.164.937.048.98
全国平均0.500.790.791.04

参考文献
Press Release|インフルエンザの発生状況をお知らせいたします|厚生労働省

2025年9月時点でのインフルエンザの症状と特徴

熱2025年9月時点で流行しているインフルエンザについて、各地の医療機関や保健機関から報告されている症状の特徴をまとめると、基本的なインフルエンザの症状に変わりはありません。

札幌市の2025年9月5日更新情報によると、インフルエンザウイルスの感染により「38℃以上の発熱・頭痛・関節痛・筋肉痛など全身の症状が突然現れ、併せて、のどの痛み・鼻汁・咳などの症状もみられる」とされています。
愛知県の2025年9月12日更新の発生状況でも、「鼻水、くしゃみ、咳など一般的な風邪の症状に加え、38度以上の発熱や頭痛、関節痛、筋肉痛などの全身の症状が比較的急速に現れる」と報告されています。

予防接種の重要性と接種時期

ワクチンインフルエンザワクチンの接種について、専門家は早期の接種を推奨しています。

ワクチンを接種すればインフルエンザに絶対にかからないというものではありませんが、発病を予防することや、発病後の重症化や死亡を予防することに関しては一定の効果があるとされています。
国内の研究では、65歳以上の高齢者については34〜55%の発病を阻止し、82%の死亡を阻止する効果があったとされています。また、6歳未満の小児を対象とした研究では、発病防止に対するワクチンの有効率は60%と報告されています。

ワクチンの効果が発揮されるまでに2週間程度を要することから、流行が早まっている今年は、10月から11月にかけて早めにワクチン接種を受けることが特に重要です。
※例年は12月までの予防接種完了が目安

参考文献
インフルエンザワクチン(季節性)|厚生労働省

家庭と職場での感染対策

手洗い基本的な感染予防策として、以下の対策が効果的です。
手洗いとうがいの徹底、外出後の手指消毒、咳やくしゃみが出るときのマスク着用など、基本的な「咳エチケット」の実践が重要です。
また、空気が乾燥するとインフルエンザにかかりやすくなるため、室内では加湿器等で50〜60%の適度な湿度を保つことも効果的です。
十分な休養とバランスの取れた栄養摂取を日頃から心がけ、インフルエンザが流行してきたら人混みや繁華街への外出を控えることも大切です。

発症した場合は、早めに医療機関を受診し、安静にして休養をとることが重要です。
また、他の人への感染を防ぐため、発症後5日間かつ解熱後2日間(幼児は3日間)は外出を控えることが推奨されています。

参考文献
インフルエンザ(季節性)対策 | 首相官邸ホームページ

今後の見通しと注意喚起

医者専門家は、秋以降はさらにA型インフルエンザの流行が本格化すると予測しています。
例年12月下旬〜翌年2月がピークとなりますが、今年は流行開始が早いため、より長期間にわたって注意が必要な状況となる可能性があります。
特に学校や職場などの集団生活の場では感染が拡大しやすいため、体調不良時の無理な出勤・通学は避け、周囲への感染リスクを考慮した行動が求められています。

厚生労働省は、感染症・予防接種相談窓口でインフルエンザに関する相談に対応しています。発熱や咳などの症状がある場合は、早期の医療機関受診により適切な診断と治療を受けることが重要です。