ファベリン

ファベリンはうつ病やうつ状態、社会不安障害などの精神症状に効果があります。脳内のセロトニンという神経伝達物質の再取り込みを抑えることで、気分の落ち込みや不安をやわらげていきます。気分の波を穏やかにすることで、日常生活のしんどさを軽くすることが期待されます。

はい、本剤は強迫性障害にも承認されており、治療実績のある薬です。くり返しの確認行動や頭から離れない不安などをやわらげる効果が期待されます。小児への適応もあり、医師と相談しながら投与量を調整していくことになります。気になる症状がある方は早めの相談が大切です。

多くの場合、気分の重さや不安感、イライラが徐々に落ち着いたり、物事への興味が戻ってきたりするなどの変化が出てきます。数日で劇的に変わる薬ではありませんが、2〜4週間ほどで徐々に効果が感じられることが多いので、焦らず継続することが大切です。

社会不安障害にも効果が認められています。人前での緊張したり、強い不安を感じたりする気持ちをやわらげる目的で処方されることがあります。コミュニケーションの場に強いストレスを感じている方にとって、症状を穏やかにする手助けになります。

基本的には朝と夕方に1回ずつ、12時間前後の間隔で飲むのが理想です。ただし、厳密でなくても大丈夫なので、起床後と夕食後など生活リズムに合わせて無理のないタイミングで飲むのが大切です。毎日同じくらいの時間で習慣づけることがポイントです。

できるだけ食後に飲むことが推奨されています。空腹時に飲むと胃がムカムカしたり、気持ち悪さが出る場合があります。食後からタイミングが多少ずれても問題はありませんが、毎回同じリズムで飲むのがベストです。

気づいたときにまだその日のうちなら、すぐに1回分を飲んでも構いません。ただし、次の服用時間が近いときは飛ばして次の時間に1回分を飲んでください。決して2回分を一度に飲むのは避けてください。飲み忘れることが多い時は、アラームなどを活用して習慣化するのもおすすめです。

ごはんが食べられないときでも、できるだけ服用を続けた方が効果は安定します。ただし、胃の不快感が強いときや吐き気があるときは無理せず一度医師に相談してください。軽く何か口にしてから飲んだり、飲む時間をずらす方法もあります。

ファベリンは吐き気や胃のムカつきといった消化器系の副作用が比較的よく見られます。特に飲み始めの数日から1週間以内に出やすい傾向があります。軽い症状であれば様子を見ることもありますが、症状が強い場合は医師に相談して飲み方や用量の調整を検討しましょう。

市販薬や健康食品の中にもセロトニンに影響を与えるものがあります。それらとの併用で副作用が出やすくなることがあります。特に、眠気がでる風邪薬やセントジョーンズワートのサプリなどには注意が必要です。飲み合わせが心配なときは、事前に確認しましょう。

あります。これは離脱症状と呼ばれるもので薬を急に中止したり飲み忘れたりしたときに起こることがあります。めまいや頭の重さ、情緒不安定などが出る場合もあります。毎日忘れずに飲むことが基本ですが、続くようなら医師と減薬や調整について相談しましょう。

高齢者では眠気、ふらつき、転倒リスクなどの副作用が出やすくなることがあります。体の代謝も落ちているため、少ない量から始めて慎重に様子を見ることが大切です。家族としては服薬後の様子を見守り、異変があればすぐに医師へ連絡できるようにしておきましょう。